March 29, 2007

去年の10月にスタートを切り、半年間続いた「Yah-Yah-Yah」の最終回が数日前に放送されました。沖縄で見てもらえた方は、ありがとうございます。ニューヨークで撮影してきた映像がようやくカタチになり、私にとってもひとつの山を越えられた気がしてホッとしました。

ドリームプラネットのHPの「Yuki's Notebook」ではここ数ヶ月に渡ってニューヨークロケに参加したメンバーの日記を公開して来ましたが、放送も無事終了した現在、NYはこれ以上ない貴重な経験として心の中に落ち着く場所を見つけ、静かな自信と希望を与えてくれています。(詳しくは www.dpis.orgをご覧ください。メンバーの日記に加えて、私もちょっとしたNYレポートをこれから書かせてもらおうと思っています。)

「Yah-Yah-Yah」の最終回を迎えた今、様々な節目を同時に迎えています。ちょうど一年前(の数日前)、我々は初めて「S.T.A.R.のキャスト・クルー」としてステージに立たせてもらいました。まさに「S.T.A.R.誕生」と言いますか、世の中に未熟だけど頑張って生きようとしているひとつの作品が生まれ、その作品は周りの愛情と厳しさによって、一年でとんでもない急成長を遂げてきました。沖縄での公演から、テレビ番組の誕生、ニューヨークロケ、そしてアメリカからの公演依頼。

その間に、多くの人間関係が築き上げられ、失われていきました。夢が生まれ、同時に混乱が起きました。たくさんの「仕事」ができると同時に、多くの「コンプレックス」が表面に現れました。プライドのぶつかりあい、遠慮と気遣いのはき違いから生まれる誤解、拭いきれない涙、そしてその倍の感動。時々「たったひとつの映像のために何故みんなこんなに一生懸命になっているんだろう?」と不思議になり、次の瞬間、「たったひとつのためにこんなに懸命になれるなんて!」と実感する。

この一年間、このページを見続けてきてくれた方には、いかに我々が「発展途上」であるかは分かってもらえているのでは、と思っています。素人がプロフェッショナルへと変わろうとしている瞬間、それこそが現在の我々の姿であります。そこにだけは妙なプライドはなく、こんな私達だから無邪気に突っ走れるのだろうと、一歩離れて全体を見てみると、いかに幸せな状況かが分かります。

まだ何も知らないから、何でもできる。それがこの先、「分かってしまう」ことの恐さ。分かってしまえば、ひとつひとつの驚きや喜びが減ってしまう。でもその分、今は全く見えていないことがすーーっと見えてくるようにもなるのかも。上には上が…。私がしょっちゅうアメリカに帰るのはそれを思い出すためです。

そして今回、このHPで唯一、ちゃんとアップされ続けている(笑)「SPOTLIGHT!」のコーナーが何と、50回を迎えます!!50回!それはなんと凄いことでしょう。一年で50回、ということはほとんど毎週のペースでライター達が書いてきてくれた…もう「連載」ですね、はっきりと。私は何度、このSPOTLIGHT!に心が熱くなったか分かりません(まぁ、50回…でしょうか^^)。Yukakoの言葉ひとつで左右されてしまう時もあるぐらい(笑)。そこまで見てくれている人がいる、というだけで「頑張らねば」という気持ちになります。Yukakoが本来、ミュージカルやエンターテインメントに興味のある子ではなかったというところがまた面白い。本を愛し、サッカーを愛しているYukakoが「S.T.A.R.」というテーマでここまで書き続けて来られたことに、とても希望を感じます。それは本人が今回の「SPOTLIGHT!」で書いているように、気になる「人」がいるからなのだろう。Yukakoが「人」に興味を持ち続けられる限り、その場面がミュージカルでもスポーツでも、おもしろい発想が生まれる。そんなYukakoがまたおもしろい。

一年前、初めてみんなに「S.T.A.R.」のキャラクターを紹介した時、「JOEY」というキャラクターにYukakoは強く、強く、心惹かれたと言っていた。「自分と重なりすぎ」「JOEYの気持ちが分かるっ!!」「JOEYが一番好き!」と。はっきりとそう表現し続けてくれたYukako(そして表現はしないけれどそう思っていた他の子たち)がいて、「JOEY」には命が吹き込まれ、どうしても想いが詰まったキャラクターになってしまいました。

そしてこの一年間で「JOEY」というキャラクターがどんどん変わっていき、最終的に別のキャラクターに変えようと決めた瞬間、正直心の中では「Yukakoがっかりしないかな?許してくれるかな」とドキドキしている自分がいました。でも私は気づいていなかった。JOEYが大人になり、次の段階へステップアップしていくと同時に、Yukakoもちゃんとステップアップしていたのだ。JOEYがいなくなったから…とがっかりするようなYukakoではなく、次から次へと自分の心が動くテーマを見つけていってくれた。やっぱりJOEYだったのかも。Yukakoは。

そしてJOEYだけではない。AMYも、JUNも、KENもこの一年で成長した。成長せざるを得ない「事件」がストーリー内でも、舞台裏でもたくさん起きたからね。今、この三人は本当に人間らしくて、大好き。役を演じているYukiもTakuroもTakafumiも、「この役を誰にも取られたくない!」という不安とチャレンジと喜びの気持ちで、自分を前へ前へとプッシュしているのが分かる。

そしてっっっ!ようやくここで発表します!とっくにこのHPに表現されているけれど、4月から「Yah-Yah-Yah」は新番組として生まれ変わります!!!その名も…

INTRODUCING…「LIVE CITY」!!!!

キャラクターはAMY。KEN。JUN。LEA。JULIA。
脚本と演出を担当させてもらいます。Yuki Murai。
そしてカメラ、照明、音声、編集、制作スタッフは全員!!全員! Dream Planet International School & Okinawa Actors’ Schoolのスタッフと生徒です。(この状況の場合はもう「生徒」という表現ではないですね)。ついにここまで来てしまいました。自分達で脚本から映像まで手掛け、「オリジナル作品」の力を試してみる。

今まで隔週で放送されていた番組が、毎週になります。「Yah-Yah-Yah」がOpening Act(前座)だとすれば、「LIVE CITY」がMain Act(本番)!「Yah-Yah-Yah」の反省を全て、「LC」で生かしていきます。今までイメージどおりに行かなかった部分もようやく、直感を信じて進めて行くことが出来ます。今はLIVE CITYの脚本執筆、同時にロケハン、リハーサル、撮影、編集とワケが分からない忙しさですが、これも慣れるまで。これはさすがに慣れていかないと!日々、勉強、勉強。

沖縄以外でも放送される日は必ず来ます。皆さん、もう少しお待ちください。それまでは、沖縄に知り合いがいる方は録画して送ってもらってください(笑)。

ではではぁ、近いうちにまたお会いしましょう~。
Thanks for all of your love and support!

Sincerely,
Yuki
10月に「YAH-YAH-YAH」の放送が始まって以来、初めて納得の行くエピソードが流れた。二日前の夜。金曜の夜12:10.それはKENとSEANの「別れ」のエピソードだった。

放送の一週間前、プレビューを見た段階で、マキノ会長と私から制作スタッフに相当な調整をお願いした。細かいキャラクターの心境を伝えるために、シーンの長さ、カットの順番、使ってほしい画、ポイントのセリフなど、どんどん伝えていく。その調整がどこまでされているか、ドキドキしながら放送を見ていたのだ。

そして放送が終了して…お願いした変更が全て行われていたことに、心をそっと撫で下ろした。「KENが10歳の少年のようにひとりポツンと泣いている」と書かれた脚本に、何とか近いものが表現できた気がした。KEN役のTakafumiは役者として「それ」を表現することに挑戦し、自分でも納得できないテイクを何度も味わい、テイクが終わっては私の話を聞き、再度挑戦する。現場のみんなは(夜遅いこともあるが)、Takafumiの集中を切らさないように静かに動いている。私も「自分が役者だったら今、何を聞きたいか」と考え静かに話していくと、このシーンのKENの心境がTakafumiの頭と心に浸透していくのが感じられる。そして「よーい、スタート!」の声と共に、全員がモニターを食い入るように見る。私は気づいたら体にすごく力が入っている。そして最後のテイクが終わると、私は “Perfect.”と言ってしまった。

「KENが10歳の少年のようにひとりポツンと泣いている。」
この文章を書いたのは私だが、それを映像にTranslate(訳す)することがそう簡単ではないことはだんだん分かってきた。脚本家や原作者の多くは、台本通りに映像にならないことが理解できない、と言う。自分の頭の中ではしっかり絵が出来上がっているのに、なんで人はそれが分からないんだろう?と思ってしまうのだそうだ。

…確かに。うん。それは確かにそうかもしれない。私は信じられないほど恵まれていて、マキノ会長にもスタッフにも「YUKIしか分かんないんだから、YUKIのイメージ通りにやれ」と言ってもらっている。では、そうさせてもらっているのに、なぜできない?

それは、私の中のWRITERとDIRECTORが時に、戦うからだ。WRITER の私は勝手に書きたいことを書き、出来上がったら「さぁ、これをカタチにしてみて」と腕を組んで待つ。が、今度はそれを演出する私が、「どうしても書かれている通りに表現できない」ことを知る。ストーリーとしても、「台本通りに撮ると不自然だ」と分かることもある。そんな時、頭がぐるぐる回る。どっちなんだ、どっちなんだ。何が正しいんだ?

このシーンのKENは「叫ぶ」のと、「泣き崩れる」のと、どっちがリアルなの?「叫んで泣き崩れる?」じゃあ、そのタイミングは?独りよがりにならない?

そんな時、「WRITERは勝手だよ」と、自分のことなのに思ってしまう。勝手に書いて、勝手に「できる」と思っていて、勝手に文句ばかり言える。台本の行と行の「間」、言葉の流れる速さは読み手によって違うので、読み手が自分の「感じたい間」で読むことができるが、映像の場合はその「間」をこっちが決めて、視聴者に届けるのが仕事だ。その間を決めるのが、「演出」であり「編集」である。そうなるとやっぱり「届かない」確立がぐーんと高くなる。答えがない。直感を信じるしかない。

それでも不思議なのは、答えなど存在しないから、最終的には「読んだときに泣いた」あの台本に戻るしかないのだ。と言っても私は泣けないので、「読んだときに泣いてくれた」人達の「感じるポイント」に敏感になろうとする。「人間の心を打つポイント」を知りたいから。だから台本に対して表現してもらえるととても助かるし、実は気を使われ何も言われないほど恐いことはない。自分の感覚に自信がどんどんなくなっていく。

あぁ、日々勉強だ。昨日、「名作」と語り継がれている「THE GRADUATE」(「卒業」1967年)という映画を観たが、素直に「すごい、すごい、すごい」と思った。今では大物監督のMIKE NICHOLSの二本目の映画だそうだ。「これで二本目ぇ~?!?!」と唖然としてしまった。主役のDUSTIN HOFFMANは、あれが映画初出演だというじゃないですか。おっそろしい。

私はこの今のキャストと、この番組を良くすることに集中し、自分達の出せる限りの感性を使い切り、今は想像でしかない世界へと上がって行きたい。
楽しい。幸せ。
「S.T.A.R.」のキャスト、一年間付き合ってきてくれてありがとう。これからもっと行こうね!!これから生まれるキャストにも、ありがとう。
みんな、ありがとう。
2007.2.7(水)
みなさん、本当ぅぅぅにお久しぶりです。このページをチェックしてくださっている方々の「まだぁ~??」という心の声が聞こえてきそうですが、なかなか更新されないにもかかわらず、諦めないで見てくださってありがとうございます。スポットライトのコーナーのほうはレギュラーにアップされていますよ♪ 最近は台本を書いたり連日続く撮影で出っぱなしで、Yukakoたち生徒の反応すら直接聞けない状況であり(涙)、スポットライトにはとても力をもらっている私でございます。

前回の放送が終わり、ちらほら聞こえてくるドリプラの生徒の「面白かった!」などのリアクションがやっぱりとても嬉しいのです。みんなは知らないと思うけど、どんな小さなコメントでも嬉しいのです。単純に「やっててよかった」と思えるんです。

今日は一日、撮影が入っていますが、思いがけぬブレイクタイム♪が午後3時ぐらいに訪れたので、(ドリプラの)厨房スタッフが準備してくれていたお弁当をすごい勢いでいただき、スタッフルームで23分ほど爆睡してから、急に「Director's Chair書くなら今だ!」と思い、返信しなければならないメールを全部無視して(笑)これを書いています。

今放送中の(そして書いている最中の)KENのストーリー、好評です。昨夜、緊張感に包まれた公園で撮影されたKENとSEANのシーン…周りで見ているスタッフまで泣いていました。シーンを撮り終わり、「カット!」の声がかかった時はさすがにTakafumiに向かって拍手が沸き起こりました。そんなシーン、早く見てもらいたい…ヒントは…あぁ、やっぱりそこは言えないです。ごめんなさい。KENに怒られます。撮影が終わったTakafumiも「KENは深すぎて、知らないことがまだまだありすぎる。もっと知りたいです」と言っていた。このシーンは、今回の撮影の「山」であり、どうなることか朝からドキドキしていました。このシーンの準備の為、KEN役のTakafumiは一日中、ひとりで過ごしたそうです。誰ともしゃべらず。それぐらいやらないと出来ないと思います。ごめんなさい、私が書いたんですが。そういえば、私も書いたときは一日、誰ともしゃべらず、ひとりで過ごしました。

この番組が始まって半年で、思わぬ場所まで進んできたチームがここにいます。まだまだイメージしているものの100分の1しか番組では表現できていませんが、去年10月にこの番組が沖縄でオンエアされ始め、良いこと悪いこと全てを「経験」に変えて更に上を目指したい、と今強く願っています。

詳しくお伝えできるのはもう少し先になりますが、必ず近いうちにここで発表いたします。4月からは、その新しい展開に向け、今(撮影がない時は)猛準備中です。このHPをもっと面白くする相談も管理者Takuさんとしているので、そこのところもお楽しみに。

最後に、キャストと数週間前に行ってきたニューヨーク研修の様子が、ドリプラのHPの “Yuki’s Notebook”に載っています。(これも撮影が入ると更新が止まってしまいますが。すみません^^;) ぜひ見てくださいね!アドレスは www.dpis.orgです。この先も、両方のブログを続けていくつもりなので、よろしくお願いします!!どうか見捨てないでください(笑)。

では、今夜の撮影に向けて、チョコを買い込み、何枚も重ね着して、台本の書き直しをします。また近いうちに~!
2006.12.28(木)
Hello Everyone! How is the end of the year treating you?  今年が皆さんにとって素敵な一年であったことを願いながら今、ロサンゼルスでこれを書いています。あまりに書きたいことがありすぎて、なかなかまとまりません。どこから始めれば良いのか―。

この一年…一体何が起きたのだろう。去年の今頃はこのHPも存在していなかったことから分かるように、今年は何と言っても「S.T.A.R.」という作品で人生が変わってしまった一年でした。

確か去年の今頃、同じロスの実家で毛布に包まりながらノートパソコンに向かい、まだタイトルもついていない作品の構想を練っていました。ミュージカルが書けるなどと実は全く信じていなく、半信半疑で、ただ面白がって好き勝手に発想していました。それがその後、どんなことに発展するか分かっていたら多分あんなに気軽に書けなかったであろう。今思うと、ちょっと恐い。

はじめに3人の主人公が頭の中から飛び出して来て、次から次へと人間図が出来上がっていく。AMY、NICK、JUN、KEN、TINA、MEG、J.J.。この7人からのスタートだった。今でも当時のノートを開くと、恐いもの知らずの私が7人の人生を楽しそうに書き綴っている。

ひとりの人間の「人生」を書こうなどとずうずうしいことが何故思えたのか。私はそれまで物語など、なにひとつ書いたことがなかった。ノートの隅っこに小説を書いていたような子供、でもない。日本に住む祖母が年に一度か二度送られてくる手紙を読んで「優紀は文章が上手」と褒めてくれていたぐらい。

「ミュージカル」というものが人の心をここまで動かす!と教えてくれたのは “RENT”という作品であり、「この人達と一緒に作品を作りたい」と思わせてくれたのはドリプラ・アクターズの生徒たちであり、「とにかくできるからやってみろ」と背中を押してくれていたのはマキノ会長だった。何を根拠に「できる」と思ったのかは今でも分かりませんが…。

そして実際に「ミュージカル書くぞ…。…。」と考え始めた私の気弱な心を促してくれたのは、様々な「曲」だった。そのためにサンタモニカでiPodを買い(私はとてもアナログな人間なので、いろんな機能がついているスーパーデジタルなんとかの新しい機械が苦手です。使い方が分かりません^^;。あ、さすがにiPodは分かりますよ(笑))、何百、何千という曲を聴き、ひとつひとつの歌詞やメロディーからストーリーが広がっていった。

あの書き始めのドキドキは今でも忘れられません。夜も眠れず、夢で見た場面をそのままミュージカルのシーンにしてしまったり、頭と心はミュージカル一色に染まっていた。その時期に起きた他のことは何一つ覚えていない。どうやって日本に戻ったのかも。

でもその二週間後、私は半分しかできていない脚本(?)を手に、沖縄に戻った。マキノ会長と、そして生徒たちに初めてこれを見せるんだ!みんな、この本を待っている。 あぁ~、やっぱり無理ぃ。急に弱気になる私。飛行機の中でも気が気ではなかった。荷物はなくなっても、このパソコン(にあるデータ)だけは絶対に守らなくてはいけない!と必死だった(笑)。

そして沖縄に着く。ほとんど寝ていない。何より心がずうぅ~っとドキドキしっぱなし。私は大きく大きく深呼吸して、二週間ぶりのドリプラの玄関を入っていった。

そして数時間後、デッキを横に、脚本を持つ私の手は震えていた。目の前に座っているのはマキノ会長。MDを一枚一枚チェンジしながら、私はキャラクター紹介を始めた。後にそのキャラクターたちは変わることになるのだが、当時はそのキャラクターたちが全てだった。そして私は、ストーリーを語り始めた。「どこだか分からない街にひとつの倉庫があります…」。「うん、うん」と乗り出して聞いてくれているマキノ会長。

それから30分ほどが経ち、脚本からふと顔を上げると、マキノ会長は泣いていた。
「えっ?えっ?そんなにひどい?」心の中は慌てふためく。


しばらく会長は無言のままだった。そしてようやく口を開くと、涙を拭きながら、静かな声でひと言。
「これだよ、優紀。これをずっと待っていた。」

そのひと言で、心が躍った。やっっっっったぁーー!!!まだ ACT 1しかできていないけれど、どんな結末を迎えるかも分からないけれど、とりあえず数週間もの間、ピーンと張り詰めていた心がふと軽くなったのを今でもはっきりと覚えている。

The rest, they say, is history. あとは皆さんもご存知の通り。キャストのオーディションを行い、3ヵ月後(!)の初公演に向けての猛練習、必死にチケットを売ってくれた出演者と生徒たち、3月の初舞台の大成功、我々のオリジナル作品「S.T.A.R.」が誕生した。数ヵ月後には7月の第二回公演、そしてそして誕生してたった半年で「S.T.A.R.」がテレビドラマになるというとんでもない展開!

びっくりしているのは私だけではない。ドリームプラネットと沖縄アクターズスクールの学校中がびっくりしてひっくり返った。長いアクターズの歴史と短いドリプラの歴史の中でも、とんでもなく大きな出来事だった。主役の「NICK」を演じているTakeshiはこう表現してくれた:

「信じられない。第一回公演も、第二回公演も今年の出来事だったなんて。

今は当たり前みたいに2週間に1回テレビのチャンネルをひねればブラウン管の中で生きているキャラクターたち。
“当然”みたいな顔しているけど、彼らは産まれてまだ間もない赤ちゃん達なんだよな~。

最近は撮影やら何やらで授業にも居なかったりする時が多いけど、でも、軽い気持ちで撮影に臨んでいる訳ではないし、決して忘れない事が必ず頭にある。
それは初めて優紀さんが授業で出来たてホヤホヤのキャラクター達の過去や性格や、人間図を皆に話した日の事。誰がどの役かも、全然決まってなくて、皆1人1人が自由に、頭の中でその人間を描き出していた日のこと。


“私はAMYだな~” 
“KENって超かっこいい~”
“NICKかわいそ~”など。
みんなそれぞれが直感で好きなキャラクターを
決めたり、自分に近い人間を探してみたり。
それを見ながら “この日は忘れちゃいけない”って思った。

今までもこんな風に感じた瞬間はあった。初めて(“Rent”の)ROGERに出会った日。MIMIを知って、ANGELを知って…。ELPHABAやGLINDA(“Wicked”)も…。KIM(“Miss Saigon”)の事も…。TRACY(“Hairspray”)のことも…。

でもあの日だけは、あのキャラクター達は確かに世界中どこにも存在しない。
ここだけに存在し始めたキャラクターたちだった。
そんな夢、希望をいっぱい抱えて産まれてきたキャラクター達が一番見てほしい人達は確実にドリプラの、アクターズの生徒たちだし、一番好きになってほしいのもここの皆。

でもそれと同時に、一番見てほしくない時もあり、見られるのが恐怖と感じるのもここの皆なんです。
何故なら、このキャラクター達はここから生まれた大切な人達。それを自分の体を使って、その役を皆の頭の中でイメージした人物に近づけたりピッタリハマらせることがいかに難しくて、恐いか。感想は聞かせてほしいけど傷つくから言わないでくれ~!!って心はあっちいったりこっちいったりです。だから皆に “いい!”って言ってもらえるものを目指してこれからも気合いで頑張る!

まだまだやるべきことがたくさんあるし、皆と作り上げることもいっぱいあると思うから。」


ほんとうにまだまだ、やるべきことはたくさんある。一年前には存在しなかった責任が今では存在するし、2007年の展開ですでに決まっていることも多々ある。自分たちより大きくなっていくこの「S.T.A.R.」という作品。考えるとやっぱり、ちょっと恐い。

私は今また、ロサンゼルスにいる。二週間後には、キャストとニューヨークで合流する。年が明けると共に、次の展開が始まる。それまでに心にたっぷりの潤いと刺激を与え、ドラマとミュージカルのストーリーをどんどん展開していかなくては。

皆様、来年も「S.T.A.R.」(ミュージカル)と「YAH-YAH-YAH」(TV番組)をどうぞよろしくお願い致します。まだ出会っていない方とはぜひ、来年どこかでお会いしたいですね♪ 会場、またはテレビで。

この先もみんなで、ストーリーを作り続けなくては。
Thank you, to everyone.
See you in 2007!
2006.12.11(月)
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
Director’s Chairがなかなかアップできず、すみません。
先週はずっとテレビ番組の撮影でバタバタしていました。(まだ終わってないのですが、今はちょっとブレイク♪) 12月~1月の放送分まで一気に撮っているのですが、シーンもロケ地も衣装も順番がバラバラ、みんな頭の中が訳分からなくなっています(笑)。これがどう編集で繋がり、いつの回で放送されるのか、途中からはもう考えるのをやめました。ちゃんと把握してくれている人にそこはお任せしよう、と^^。

この「天候に振り回される大運動会」のような状態から、どうにかカタチになるのですから、不思議なものですね。

でも、ひとつの番組を作り上げる上で、テレビカメラには映らない人間の姿にこそ、本当の「ドラマ」があるのだと思います。私自身、一番そこに興味があるし、そこからストーリーのアイディアが沸くので、「backstage」こそが無視できない大事な舞台。

そこで、YAH-YAH-YAHのドラマの撮影風景を少しでもお見せできればと思い、このHPに新しいコーナーを作ることにしました。題して
「Production Notes - 撮影ノート -」。現場で撮った写真とちょっとしたコメントをつけてお届けしたいと思っています。

まだ番組がお届けできない方には申し訳ないのですが、雰囲気だけでも少し伝われば嬉しいです。

そして今週の金曜日の放送は…クリスマスを愛する私がどうしても書かずにはいられなかった、クリスマスEPISODEです!日本のクリスマスとアメリカのクリスマスを足して2で割ったようなエピソードになっている…かな?

沖縄にいる方は、ぜひぜひ大好きな人と一緒に見てくださいね☆
そしてみなさまも、MERRY CHRISTMAS! (まだ早い…^^;)
2006.12.2(土)
Hello everybody, it’s December!! ついに12月になりました。沖縄はどうしても「冬だっ!!」と叫べるほど寒くならず、全国の天気予報で「どんどん冷え込みが厳しくなってきています。今日はみなさんコートが必要です!寒いです!」などと聞くと少し置いて行かれた気になりますが、それでもあらゆる冬の演出を楽しみたいと思います。キャンドル、毛布、ホットミルクティー!

さて昨夜の放送はJUNのストーリー、第二段…見てくださった方はどう思われたのでしょうか?私としては、ちょっと(ううん、とても!^^)エキサイティングなエピソードになっていたと思います。改めて格闘技のシーン、う~ん、よかったなぁ。

JUN役のTakuro 、「S.T.A.R.」のミュージカルで苦しんでいた時期からまだ半年しか経っていませんが、最近ちょっと目が変わってきた…かも(笑)、です。「ミュージカルのJUN」から「ドラマのJUN」へと変わって行くにつれ、ストーリーもどんどん幅を広げていき(今は本当に自由に書きまくっているので楽しくてしょうがないです)、「JUN」という青年の新しい顔がたくさん見えてきました。Takuro自身も撮影が進むにつれ表情が徐々に変わり始め、自分でも「何かは分からないけど、今までにない感覚を掴めた気がします」と言っていた。そして最後に格闘技シーンを撮り終えたTakuro は、「…今日はもうダメです」とダウンしました(笑)。

確かAMYの撮影のときも、Yukiがだんだん静かになっていっていた(笑)。
ごめんね、みんな! ちょっと責任感じちゃいます^^;
でも画面に映る彼らはJUNやAMYになりきっているから、これがまた面白いんですよね。

昨日の放送を、力を合わせて作ったみんなはどう感じたのだろうか。
早速、今朝一番でYukakoからの「SPOTLIGHT!」が届いていました。Yukakoの視点で書かれた文章は本当におもしろく、ひとりひとりのキャラクターを心からじーーっと見つめてくれているのが分かるので、私にとってはとても参考になります。(「SPOTLIGHT!」コーナーを読んでね) 「JUNに軽く幻滅…」(笑)かぁ、そうかぁ、そうなんだぁ。もっと聞かせて、Yukakoっ!そして彼女はちゃんと、もっと聞かせてくれるんです。幻滅だけではない、ということを。

こうしてYukakoが書いてくれた文章を読むと、改めて思うことがあるんです。

すごいなぁ。
何かが人から人に伝わるって。
途中でいろんな人の心にちょこっと触れ、本人も気づかないぐらいちょっとずつ変えていくんだろうなぁ。

それだけのことを、改めて思っちゃうんです。

そしてそしてっ!!どこかで、誰かに伝わっていることを確信できる嬉しいことが起きたんです!いや、起きるんです!

な、な、なんとっ!番組が始まって2カ月。放送も5回しかしていませんが、
年末に「YAH YAH YAH」の一時間スペシャルが放送されことに決定致しましたぁ!!! パチパチパチパチ!!本当にたくさんの方の努力の結果、こんなにも早く、こんな信じられない状況になっています。

12月30日。土曜日。時間は4:30PMから一時間です!!もちろんチャンネルはQAB。
最っ高♪

内容はまだちょっと内緒ですが^^、今までの放送を見逃した人も、この特別番組を見れば全て理解できるような構成になっております。もちろん、この番組のスタート以来、毎回欠かさず見てくださっている方々にもドキドキなストーリー展開が満載です☆☆ ぜひぜひ、あなたの2006年を締めくくるフィナーレの一部としてお楽しみいただければ光栄です。

もちろんそのために、みなさんが絶対にがっかりしないような内容を明日から、撮影してきます。
スペシャルの前のXmasエピソードもたまらないぞっ!次はJUNのストーリーから、いつもJUNの横で笑いを取っているNICKのストーリーへ進んでいきます。

やっぱり…笑ってばかりはいられないんですよね、誰でも。
さぁ、NICK、どうなる?

こうしてだんだんストーリーが繋がってきました☆
See you soon!
2006.11.16(木)
サーフボール大会 “YAH YAH YAH” 公開収録

明日、11月17日(金)の午後5時より、沖縄の宜野湾市のトロピカルビーチで、“YAH YAH YAH”の撮影も兼ねたサーフボール大会を行います!番組を見て「なんだ、なんだ、このスポーツは??」と思っている方はぜひ、トロピまで足を運んでみてくださいな。目の前で「生」サーフボールをお見せいたします。(実際、見てみないと本当の本当ぅぅの魅力は掴みにくいスポーツだと理解しております。)

このスポーツが誕生して3年が経ち、数々の大会やトーナメントでどれほどのsuper play(そしてそれほどsuperじゃないplayも ^^;)を楽しんできたことか。時に繰り広げられる素晴らしい試合は鳥肌ものっ!気づけば涙ウルウルしちゃってるときも。

ぽっぽと温まるホットココアがありがたいこれからの季節、沖縄のビーチから寒さをどんどん吹き飛ばしていきます。ホットな試合、華麗なプレイ、かっこいいダンス、すべてひっくるめて日本にひとつしかない「サーフボール大会」。充分に暖かい上着に身を包んで、秋から冬へとかわりゆく沖縄の夜を満喫しに来てくださいね。

そして夜は「YAH YAH YAH」の放送です!
いいですなぁ。

明日の大会では番組の撮影も行われるので、もしかしたらちらっとテレビ画面に映っちゃったりするかも…??

Come join us for the fun. Don’t you miss out on this one!
2006.11.4(土)
さてさて、AMYのストーリーに続き、次はJUNの番です。
昨日までの撮影を経て、やっとちょっと安心。
というか、早く、早く、早く放送が見たい!!と思っている今。

AMYのエピソードで少しAMYのことを分かってもらえたように、今度は「謎の男JUN」の心の内に迫っていきます。正直、21歳の男の人の頭と心の中を語るのは、何を考えているかなんて分からなぁ~い!という感じでしたが。

回を重ねるごとに、だんだんストーリーを書くほうもおもしろくなってきました。普段考えないようなことを考え、想像力をマックスに膨らませて、色々なことを知っていけるから。JUNのストーリーについては、また別のページで紹介します。

ではでは、今回の撮影でキャッチしたいくつかの場面をみなさんにお届けします♪

監督に指示を受けるタクロウ。今回の撮影は誰より厳しかったタクロウだが、何か新しい感覚を掴んだか?JUNが変わってきました。 今回、JUNの子供時代を演じたランボウ。緊張の撮影が終わり、金城さんと何を話しているんだろう?


今回のJUNのストーリーの撮影は、カメラの宮良さんにとっては特にハード。バスケの試合、格闘技の試合の中にどんどん突っ込んで撮る。ボールが飛んできても、選手が飛んできても、カメラを守りながら…見ているみんながハラハラしてます。でもバスケのシーンはまだまだ軽いほう。格闘技のシーンでは蹴られ、パンチを食らい、飛ばされる役者の目線になって撮る、撮る、撮る。全てはいい映像のために。

絶対に写真を撮られたがらない瀬良。今回、いつものように記録係として撮影現場にいたら、突然エキストラをお願いされてしまった。みんな、バスのシーンは瀬良を探してね^^。


大人のJUNと子供のJUN。この日は何度も雨によって撮影が中断。集中しているタクロウと、何だか哀しそうなランボウ(笑)。今回の役のせいだろうか?いつもはキャッキャとうるさいくせに。
今回の格闘技のシーンで大活躍してくれたMotion Academyのみなさん。激しい格闘技シーンの撮影が何時間も続く中、最後まで真剣に「戦って」くれました。夜9時過ぎに撮影が終了した瞬間、現場に拍手と歓声が上がりました。みなさんのプライドと真剣と頑張りに、心から感謝です。放送を楽しみにしていてくださいね♪
本当にありがとうございました!
   偶然なのか合わせたのか^^、
   S.T.A.R. CollectionのTシャツとタンクトップを着て
   来たユキとショウコ。ポーズまで一緒(これは狙い
   ではないです…ふたりは気づいていない)。


次の放送は11月17日です。
年明けにはビックリ企画も予定しています。

年末・年始も頑張りましょう!! ☆ミ
2006.10.25(水)

S.T.A.R.のTVドラマの中で、AMYのテーマ曲として使われている「TORN」。
この曲との出会いは、リリースされたばかりの頃かな、1997のことでした。
10年も経つんだぁ…。

当時、車のラジオで流れると、友達と「I love this song!!(この曲、超好きっ!) Turn it up!!(もっと大きくして!)」とか言いながら、互いの声がかき消されるほどの音量まで上げて、ロスのHWYを走ったっけ。全員自然に大合唱。あの頃の私達、どこに行こうとしていたんだろ。

かわいい、って今だったら思う。
好きだった人の顔も全部思い出せる。その人が乗っていた車も、その人を見たときに感じた「キュン」も。
友達と延々話続けた夢物語も。
全てに対してあんなに一生懸命だった――。

当時の「YUKI MURAI」に今会えたら、私は笑いを堪えながら近づいていくだろう。
そして生意気なYUKIが私の話を聞くわけないと分かりながらも、いっぱい叱ってやりたい。
「あんた、今から素直になることを覚えないと、後からめちゃめちゃ苦労するよ」って。
多分そう言ったとき、「So?」(だから?)って冷たい顔で返され、周りの友達と「誰、こいつ?」って笑うと思う。
そういう奴だから、YUKIは。
それでも言ってやるんだ。
「人を大切にしなさい」って。

その後に来ることを知っている今の私としては。
当時の痛みや幸せをすっかり忘れてしまうほど、それからの10年間でいろんなことがあった。

そして私は今、その頃の私と正に同じ年齢ぐらいの子達と一緒にこの曲を共有し、ドラマを作り出している。今のみんなの心の中にはどんな傷があるんだろう。

AMYに共感して涙を流してしまう女の子たちは今、何を勇気にかえているんだろう。
二回目の放送以来、ドリプラ内でこの曲が流れることが多くなった。

そして今週の金曜日の第3回目の放送。
10月27日。
10年前のYUKIも、今のYUKIも一歳だけ大人になる日。

「TORN」。
Please watch. ^^
Today is Friday the 13th!
今日は13日の金曜日。皆さんの周りで悪いことが起きていませんように☆

まず初めに!先週の「Yah-Yah-Yah」の初オンエアを観てくださった皆様、本当にありがとうございました!おかげさまで夜の12時を過ぎた時間帯だというのに、とても大きな反響があったという報告をテレビ局から受けました。番組が終わってから、問い合わせがたくさん来たのだそうです!本当にありがたい限りです。(ちょっと驚きだけど…)

ドリプラの寮内では、放送がスタートすると同時に各部屋から「きゃぁ~!!」という声が上がったそうです(笑)。「見るまでは信じない!」と言っていた生徒も、これで信じてくれたのではないでしょうか^^。

ちなみに番組のクレジットには「沖縄アクターズスクール」とありますが、この番組はドリプラとアクターズの共同作です。やっとこの時が来ました。今では「ドリプラ」「アクターズ」関係なく、全員が力を合わせなくてはできないことを誰もが知り、認め、がっちり手を組み前へ前へと進んでいます。
アクターズスクールのEnergyとドリプラのHeartが合体し、数年かけて「アクターズのHeart」と「ドリプラのEnergy」へと成長し、今ようやく全てが繋がりました。

そしてもちろん、ドリプラとアクターズだけではできない、今回はあらゆる方に協力をしていただいて、ひとつの番組が出来上がっています。制作スタッフのこだわりを存分に味わい、お楽しみください。

ここでちょっとShout Out…我々の協力者のひとり。Kentalowさん、突然の出演依頼に応えてくださいまして、本当にありがとうございました!あんなに真剣に取り組んでくださって、心から感謝しています。みんなハンバーガー食べに行こうっ!

そしてそして、S.T.A.R.のドラマの評判はというと… 
“NEW YORKテイストだ!!” と色んな方面から聞こえてきます。(と言っても正直、アメリカンスタイルのドラマ以外は知らないので書けないです…。) 出演者たちでさえ、放送を見てびっくりしています。「これどこ?沖縄じゃないみたい!」と。 …って、あなたたち、撮影現場にいたでしょ。

“映画みたい”という声も。(ミュージカル同様、ドラマに使われる曲はもちろんこだわって選んでいますよぉ!歌詞を知ればもっと深まるようになってます♪)

そして、脚本を書いている人間にとって何より勇気が湧くのは、「次が見たい!早く見たい!」という言葉。 私も次が見たい(笑)。ちなみにストーリーは今はどんどん溢れてきています。今は、だけど。

この番組をS.T.A.R.の舞台のTV版だと思っているあなた。甘いっ!^^。ドラマのストーリーはゼロから考え、書いております。ミュージカルと繋がるところももちろんあるけれど、基本的には新しいスタートです。だからキャストも台本が出来上がる度に、目を大きく開いて「おもしろい!」とか「すげぇ」とか色んなリアクションをしてくれます。

今日はこれからまた撮影があるので、この辺で終わらせていただきます。
…が!!

第一回目を見逃してしまったあなた!そして沖縄県内に住んでいないあなたにも。必ず期待を裏切らない、最高の番組を目指して進んでまいります。いつか必ず会いましょう!

沖縄での次の放送は10月20日。
一週間後の12:25AMです。

次の回はティッシュが必要かも~!!




噂でも夢でもありません。
本当に我がテレビ番組の撮影が始まりました。
放送日がとても近いこともあり(10月6日です!!沖縄に住んでいる人は要CHECK!!!)、早朝から深夜まで、一日20時間近くもの撮影にみんなバテながらも励んでいます。

サーフボールあり、ドラマありのバラエティー豊かな番組ですが、ドラマの脚本はミュージカル「S.T.A.R.」に基づいて作られていて(前にも言いましたね…)、どこまで広がるかは私も想像できません。

一本目はAMY編。ユキがトップバッターとして番組をKICK OFFしてくれます。AMYに続くJUN編、NICK編、KEN編、JOEY編と、一話一話がより深くキャラクターたちを知れるような構成になると思います。そして、思いがけぬSURPRISEもいくつか考えています。

まずは今回の撮影風景を少し――。内容を明かさない程度に^^。




撮影はほとんどがロケです。最高な映像を楽しみにしていてください。


テイクの合間に、溶けるアイスを必死に食べる3人。沖縄の太陽の下でアイスを使うシーンは大変!何度も新しいアイスを持ってきてくれるスタッフの土亀さん。




私達が知るダンススクールとは全く別空間。みんなすごいオーラ出してます。
AMYの衣装替えとヘアメイクはとにかく多くて大変。ヘアメイクさんの手により大変身。


   「黄金の左手」の持ち主、
   カメラの宮良さん。


ディレクターの狩俣さんに指示を受ける3人。

   カメラの前で何時間も
   踊り続けるメンバーた
   ち。OKが出たらみん
   な笑顔。



一瞬たりとも集中を切らすことのない照明チームのカオリ。照明チーム全員に脱帽。    たった3分のシーンの
   撮影のため、クラブに
   まで行ってしまいました。
KENもウーロン茶を飲みます(笑)。JUNひとりだけさんぴん茶。 交通量の多い大通り沿いでの撮影は大変。バイクが通るたびに撮り直しです。音声の洲鎌さん、信号をチェックしながらディレクターに合図。初めて赤信号が嬉しい。このときすでに夜の11時。まだまだこの後も撮影が続きます。 そしてやはりこのシーン。「倉庫」のみんながこのドラマのハートです!

これだけのことが、私が何気に書いた数行から起きていることが信じられません。
ちょっと申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちで心がいっぱい。
ディレクターのこだわりにはただただぽーっ。すごいです。
ひとつの作品をカタチにするには、これだけの時間とエネルギーを誰もが出さなければならない。

放送まであと少し。 Something HUGE is about to begin, people!! 楽しみにしていてください!
そうです、みなさん!
S.T.A.R.のテレビ番組がスタートすることになりました!

準備は着々と進んでいるのですが、私が現在日本にいないため、現場のレポートをお届けできなくてすみません。スタッフとキャスト共に、最高の番組がお届けできるように走り回っています!第一回目の放送まで3週間です!!

見所満載の番組になること間違い無しです。内容は見てのお楽しみっ!とちょっと意地悪でごめんなさい。でも本当に私達も見てのお楽しみ状態なんです。

そしてそして始まります…「S.T.A.R.」のドラマ!!
えっ、何、何?!あのMusicalをテレビでやるの?!ストーリーはステージと一緒?!なぁ~んていろいろな疑問が飛び回っていると思いますが、「S.T.A.R.」の公演を観に来て下さった方も、まだ「S.T.A.R.」の存在すら知らない人も楽しめるようなストーリーを、ヨーロッパで、そして今はロスで書いています!

ステージでは観ることのできないDramaとキャラクターたちの表情をお届けしたいと思い、一度ステージ版を忘れて頭をリフレッシュして書いているつもりです。私も書きながら「うぉ~!!これはおもしろいぞ!」とわくわくドキドキなんてしちゃってます。5人のキャラクターがあの倉庫で出会う前のストーリーや、ひとりひとりの心の中が覗けちゃったりなんてします。(…まだ先の展開は私にも分からないのですが)

例えば一話目!!ステージとは違う視点から見るS.T.A.R.ですよ。…ってあぁ!今はそれしか言えません。でもこれを見たらまたステージが見たくなり、これを知ればステージが前より深まる!Amy, Nick, Jun, Ken and Joey。こういう人たちだったんだぁ。って。

考えてみたら「S.T.A.R.」という作品ができて、まだ半年しか経っていない。去年の今頃はこのミュージカルの発想すらなかった。自分が何をしていたかは思い出せないが、多分何かで悩んでたんだろう。その数ヵ月後に、Los Angelesで、時差ボケで眠れない朝方、ノートを取り出して書き始めた。

「今朝起きたら、昨日と何ひとつ変わってなかった」 (S.T.A.R.の一行目。NICKのナレーション。)

NICKがどこから来たのかは分からない。誰だ、こいつ。そこに何故かJUNがかっこつけて現れ、AMYがツンツンして顔で出て来て、KENが無言で現れ、他に3人の女の子が騒がしく登場し、最後にJOEYが座っていた。

そこからゆっくり、手が動き始めた。何だか分からないが、適当にストーリーを打ち出して行った。書きながら何かの曲にインスピレーションを受けたら、その曲をミュージカルに入れた。途中で誰かとケンカしたら、その時の感情をAMYか誰かに表現させた。アンテナを常に張り巡らせ、自信をつけたり喪失しながら、周りの人間の話にDUMBOの耳になり、本は影響を受けてしまうので読めなくなり、映画は恐くて見られなくなり、足りない日本語力にきーーってなりながら毎日書いた。

台本が出来るのを待っているみんなもどんな内容になるか分からない。書いている私もどんな結末が待っているか分からない。深く考え出すとパニックに陥りそうな時期が何ヶ月も続いた。馬鹿で無知だからできた無謀なこと。

「オリジナルミュージカルやりますっ!」って。おまえはアホか。
今だったらそう言うだろう。

でも、アホでよかった。

その時に比べ、今はもっと気楽に(?)楽しんで書いています。
もう完璧に私の中では生きているひとりひとりのキャラクターと会話して書いている感じ。

そしてまたおもしろいのが、台本ができて、キャストが読んだときの反応。
第一回目はAMY役のユキから「Yukiさん!読み始めてすぐ泣けてきて、途中では笑いが込み上げて、最後は号泣でした(T_T)」というメールがロスに届いた^^。 映像がどんどん浮かんできます、というユキの言葉を聞いたとき、これはおもしろくなる!と心から思った。キャストにもどんどん新しいことに挑戦してもらいたいし、自分たちの成長に自分たちでびっくりしてもらいたい。

そして製作スタッフが一生懸命動いてくれている。このコラボレーションがないと。

日本とヨーロッパとアメリカを行ったり来たりしながらの第一回目のEpisode、誕生です。
みなさん、もう少しだけお待ちください!
「RENT」について少し書きたいと思う。

私をよく知る人間は、どれほど「RENT」というBroadwayのMusicalに私がInspirationを受けてきたか知っているだろう。「RENT」を生み出したJonathan Larson、「RENT」のキャストとクルー、「RENT」の映画監督さえも知ったことではないけれど、NYから遠く離れた小さな島でひとりの人生が、そしてそこから多くの人生が、このミュージカルによって大きく変わった。大げさではなく。「RENT」がなかったら、今私はドリプラにいなかったから、ね。(もちろんドリプラがなかったら、「RENT」があっても、これまたうまく行ってないんですけど…それが人生?)

7年前にはじめてLAでこの舞台を観たときは、「運命!」だなんて特別感じなかったけれど、それから何年か経ち、ジワジワと来たのだ。後に日本でインストラクターとなり、このミュージカルにお世話になることとなる。英語のレッスンに(ネタがなくて苦し紛れに)「RENT」の曲を取り入れてみたら、生徒の求めていたものとぴったり合った。気づけば生徒のリクエストで一年半も続くレッスンとなり、ドリプラのカリキュラムの核となっていた。今ではRENTは「伝説の授業」。あの授業を受けた生徒が「RENT」の全曲を英語で理解し、表現できるのは言うまでもないが、それ以上に、彼らの人生があの授業には詰まっているのだ。

よく「あなたの人生を変えた一冊の本は?」「映画は?」という質問を聞くけれど…これ難しい。ひねくれ心の私は決まって「一冊とか一本で変わるわけないでしょ」と思うし(「本を読む人生」か「読まない人生」かでは、絶対に100%変わるっ!!と言い切るけれど)、答えなんて年齢を重ねれば変わっていくし。

でもそんな私でも、五年前も今も変わらず「RENTは私の人生を変えた」と思っている。一時は「RENTなんて飽きた」と子供みたいなことを言っていた時期もあったが(本当に飽きるほど毎日どっぷり「RENT」に浸かっていた)、今は前以上に「RENT」の価値を感じている。

それはやっぱり、「S.T.A.R.」ができたからだろうか。

この文章を書いている今は夜中なのだが、たった今、「RENT」のDVDを監督のChristopher Columbus、Mark役のAnthony Rapp, そしてRoger役のAdam Pascalのコメントつきで観た。この映画を観るのは三回目(一度目は去年の暮れにLAの映画館で。二度目はこの春、日本で公開される前に(字幕無しの)DVDをドリプラで生徒と。みんなはじめの音が鳴っただけで泣いていました(笑)誰がマニアだって?)。

いつでもこのDVDは部屋の棚にあるのに、これだけは気合を入れないと観られない。映画を観ながら、ドリプラの5年間の出来事をフラッシュバックする覚悟がなくては。

今夜はそんな夜だったのだ。
分かるでしょ、みんな。
「RENT」を観たくなるような夜。
何ヶ月も封を切らず眠らせていたDVD。
今夜は、ふとコメントつきバージョンを観てみようと思った。

…面白かった。監督とふたりの役者の話が本当に面白かった。

ただ映画の話をしているだけなのだが、「RENT」という作品を語らせたら止まらない三人(当たり前)。彼らの話からは、どれほどのプライドを持ってステージと映画に取り組んできたか、互いの才能をどれほど尊敬しているか、この作品に関われたことをどれほど幸運に思っているか、そして最終的には、この作品に抱いている愛情がヒシヒシと伝わってきた。それもそうだろう。

「RENT」の歴史をここで語りきることはできないが、このAnthony RappとAdam Pascalは、ほとんど無名だった10年前、「RENT」がBroadwayでスタートを切った瞬間に(同じ役で)ステージに立っていた「オリジナルキャスト」なのだ。オリジナルキャストであるということは、作家・演出家と共に、生まれたばかりの作品を試行錯誤しながら「育てる」経験ができる。

1996年に衝撃的なスタートを切って以来、「RENT」は10年経った今でもロングランを続けている。NYの劇場は毎晩満席だが、オリジナルキャスト以外は、どんなに素晴らしくても出来上がった作品に参加するだけである。一年演じて、役が変わる。また一年演じて、役が変わる。オリジナルキャストほどの思いを入れたくても入れられないのは仕方がない。

「RENT」の場合は特に、オリジナルキャストの絆が固い。何故なら、「RENT」を生み出したJonathan Larsonの突然すぎる「死」を一緒に経験してしまったから。「RENT」初公演の夜、SHOWが終わった瞬間、劇場中の人間が立ち上がった。そして作者のJonathan Larsonにスタンディングで大、大拍手と声援を送った。鳴り止まない拍手の中、客席にいたJonathan Larsonはただただ笑顔でそれを受け止めていた。7年間もひとつの作品を書き続け、誰に何と言われようと守り続けていた「RENT」がついに、ついに光を放ち始めたのだ。大興奮の中、誰もが「RENT」の大成功を祝っていた。これからようやくスタートだ。…だがその夜、Jonathanは自分のアパートで倒れ、亡くなってしまった。35歳だった。

「RENT」が脚光を浴び始めた瞬間と、作家の「灯」が消えてしまった瞬間が重なってしまった。

映画のコメントを聞いていると、Anthony RappとAdam Pascalが今でもJonathan Larsonとの日々、そしてJonathanの存在を胸に秘めていることが伝わってくる。Jonathanが亡くなった次の日、「今夜はやめよう」という声を押し切り、キャスト全員が涙を流しながら演じきったJonathanの作品。彼らにとっても、あれほど感情が溢れた瞬間はない、あれほどの仲間はいない、10年後に再会して、これほどに温かく、楽しく、Emotionalな現場はない、と語っている。自分の撮影がない日も、他のキャストの撮影を見に現場を訪れることが普通。悲しいシーンを撮影する日は、セット全体がシーンと静か。監督も、「Jonathanを知らなかったけれど、絶対に彼の作った作品に忠実に作りたかった。誰に何と言われても良い」と言い切っている。

彼らは「RENT」の一曲一曲に作者のJonathan Larsonを感じ、当時は作品の価値を本当には分からずただ必死に演じていた若者たちが、大人になった今、その価値を語れるようになっている。そこにこそ、何だか希望を感じてしまった。

今ではすっかりビジネス化してしまい、お金が動かしている「エンターテインメント」の世界で、ただ愛する作品を大切な仲間と作り、それを世の中に広げてくれる、心ある人間と出会う確立なんて、どれほど小さなものだろうか。そんなこと、存在するのだろうか。

私は「S.T.A.R.」と出会い、「S.T.A.R.」のキャストと出会って、「RENT」の大きさを再確認した。
マキノ会長と出会い、ドリプラの生徒と出会ったときから、何かが光を放ち始めていた。

「S.T.A.R.」の中に、「RENT」の存在を感じる人もいるだろう。
それはとても、光栄なことだと思う。

S.T.A.R.の第二回公演が無事終了いたしました。今回の公演にわざわざ足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。ほんの星屑でも持って帰っていただけたなら幸せです。

S.T.A.R.のラストシーンでJOEYが言います。
「昨日のSHOW、20年後とかに覚えていてくれる人はいるかな…」

そしてNICKが答えます。
「少なくても俺らは忘れないでしょ。」

そうです。決して忘れられません。2006年7月22日の公演。
幕が下りて主役、アンサンブル、クルーの誰もが「素」に戻った瞬間、あらゆる感情が舞台裏を走りました。正にミュージカルの中のあのシーンです。私達よりもずっとPOWERFULなその感情の波に、またひとつ「身を任せる」ということを教えられた気がしました。

またゆっくり、じっくり書かせていただきます。
皆さん。本当に心から、ありがとうございました。

みんな。本当にお疲れさま☆ Smile big! ^^

Yuki Murai
July 24, 2006

このHPに「SPOTLIGHT!」というコーナーがありますが、「あの文章を書いているのは誰?」と思ったことはありませんか?文章は読めるけれど、顔が見えないこの女の子たちは一体、何者?

キャストとクルー同様、彼女たちも「S.T.A.R.」の重要な表現者たち。
では彼女たちがなぜこのHPで文章を書くようになったのか。
話はさかのぼります…。

4~5年ほど前、沖縄のドリームプラネットという学校でインストラクターを始めたばかりの(S.T.A.R.の欠片もなかった)頃、経験も知識もない私は、思いつきであるレッスンを始めた。そのレッスンの名前は(これまた思いつきで)「GRAB BASKET」。授業の度に違うテーマを出し、生徒にはカラフルな画用紙の切れ端を配り、みんな思い思いのことを書き、終わったら黄色いバスケットに入れる。そしてそれを私が読む。ONLY。それだけのこと。名前は書かなくていい。

テーマは「英語」に始まり(「英語と言われて真っ先に思いついたことを何でもいいから書いてみて」)、「友情」とか「仲間」とか微笑ましいテーマへと続き、彼らの成長と共に「後悔」や「寂しさ」や「親」や「生き方」へと変わって行った。テーマの進化と共に、生徒の書く内容も深まっていった。スタート当初はたった10分だった授業が徐々に長くなり、いつからか2~3時間とかかるようになり、ティッシュやハンカチ、時にはタオル持参の「唯一本音を語り、聞ける時間」として生徒の心に沁みていった。

その授業は5年近く経った今も、ドリプラの「軸」として、生徒たちの思い、本音、願い、叫び、迷い、妥協、決断などを包み込んでいる。

そしてこのGRAB BASKETという授業で、私は「もう、もう、もう書かずにはいられない!」という子と出会った。何人も。この時間になると急に目がイキイキする子。普段はおとなしく決して人前では表現しないのに、文章になるととんでもないオーラを放つ子。二重人格か、というほど「外」と「中」の表現が違う子。

…面白い。
JOEYみたいな子が何人もいる。

だんだん、私だけが彼らの秘密を知っていることがもったいないと思い始めた。彼らは「書く」という手段で、「書かない人」にも何かを伝えられる。誰から教わったわけでもないのに、自分の恥もプライドも喜びも不安もさらけ出せてしまう。ちょっとしたきっかけを投げ掛けただけで。書くことで希望をもらっちゃったり、失望しちゃったりする。

でもダンスや歌と違って、「書く」という手段はそう分かりやすく磨けるものではない。まず、エンターテインメントやスポーツと違い、「才能がある」と図れるような基準もない。うまくなっている、という自覚も持ちにくいし、書いても書かなくても、別に周りにはわからない。

「見えない才能は育てるのが難しい」と会長。本当にそう思う。

このミュージカルが始まったとき、このHPが始まったとき、私は「よしきたっ!」と思った。彼女たちが表現する場が作れる。書くことが好きなのか、嫌いなのかを知り、自分の「スタイル」を確立するためのスタートラインを引こう。

5ヶ月ほど前、私は彼女たちをぽーんとリハーサルの中に放り込んでみて、「この(S.T.A.R.を作る)プロセスを見て何か感じることがあったら表現してみて」とだけ言った。

そして彼女たちの文章がぽつぽつとこのページに登場し始めた。
一度目で「OK!おもしろいよぉ!」と載ってしまう文章もあれば、「これはもう一度書き直してきて」というものもある。これもステージ同様、人が時間を割いて見てくれるものなのだから、どんな努力も惜しまない。

書く人間とはものすごくプライドの高い生き物だと思うのだが、それでも彼女たちは「はい!書き直します!」と笑顔で去っていき、その夜にはメールで新しい文章が届いている。とても繊細な彼女たちだ。傷つけたくはない。でも、彼女たちがこれから経験を重ね、強くなっていき、傷を文章に代え、いろんなものが見えてきたら、どんな文章が生まれるのだろう、と思うともうちょっとPUSHしたくなってしまう。

誰かが私をPUSHしてくれたみたいに。

S.T.A.R.は本当に、ステージの上だけではないのです。
これからも皆様、このHPのコーナーたちを是非ともよろしくお願いします。

*今回紹介されているWRITERSの詳しい情報は「SPOTLIGHT!」から!

「ねぇ、3月の公演からの2ヶ月間、どう過ごしてきた?」
5月のある日、私はメインキャストに聞いた。
「?」 答えはすぐに返って来ない。

「難しく考えなくていいよ!ただ、どんな2ヶ月だったかなぁって。3月の自分と今の自分で何か違うことはある?」 私は…そして私は話し始めた。この2ヶ月間のこと。何を見てきて、何が聞こえ、何に心を捕らわれ、エネルギーを割いてきたか。突然襲われた不安や希望。するするするぅ~っと全身の力が抜けていった出来事。今の自分にしては、大きな決断。やっと決めたこと。一日の中で前向きになれる瞬間。と、その倍の後ろ向き。今の私を支えてくれているこのミュージカル、ドリプラという学校、「書く」ということ。

話していて「こんな話、ミュージカルのためになるのかな?」と一瞬考えたけれど、聞いているキャストの表情を見て、「あ、なるな」と思った。というより、私にできるのはこれしかない。

何も語らず、黙々と自分の道を歩んでいる人は素敵だと思う。でもそれが、どうしても私にはできない。やってみても一日と持たない。黙っていられない。いつも何かを探している。答えなのか真実なのか訳が分からないけれど、いつも探している。おしゃべりなほうでは決してないと思う。でもいつからか、私の「語りたい、伝えたい、表現したい」という思いは抑えられなくなっていた。それは、いいことばかりではない。抑えたいこともたくさんある。火山みたいなこの性格は何とかならないのだろうか。何も起こらない、穏やかな一日を送れないものだろうか。

「監督」の役割としては、自分の心の内を語ることは必要ないのかもしれない。「演出家」でもそう。役者に演技の指導をすることが仕事であり、よけいな感情は挟まない。

でも私は今回、S.T.A.R.を「書いた人」として、メンバーに話したほうがいいのかなと思った。彼らが役作りに悩み、ストーリーを理解したがっているのに、その横で黙っていたくなかった。この作品が変わった理由。今、見えてきたキャラクターたちの性格。突然、問題が解けたかのように繋がったキャラクター同士の人間関係。なぜ今まで気づかなかったんだろう。いや、なぜ今突然、分かるようになったんだろう。この2ヶ月が何かを教えてくれた。

ふとしゃべるのをやめて、みんなにまた聞いてみる。「この2ヶ月、どうだった?」 すると今度は溢れる、溢れる。ひとりひとりの口から、今まで聞いたことのない正直な言葉がどんどん出てきた。

その場にいたみんながどう思ったかは分からないけれど、私はYukiの話を聞き、「AMY」は前よりずっと優しくなるだろうなと感じた。Takeshiの話を聞き、「NICK」が少し成長して男になってくれるだろうと思った。Takafumiの話を聞き、「KEN」が人の心に突き刺さっていく理由が少し分かったし、Takuroの話を聞き、「JUN」がもっと本気になるだろうと感じた。そしてKanakoの話を聞き、「JOEY」がどれほど表現したい子なのか、めったに泣かないKanaの涙と共に伝わってきた。そしてKanaのとなりにいたU-chanの「もう恐くない」という言葉からも、U-chan(城向由佳)の堂々としたダンスがまた見られる、という喜びを感じた。

何が最高のステージを生み出すかは、本当にわからない。でも、脚本家、演出家、キャスト、クルーの目指すものがピタッとはまったとき、誰にも表現できない、何だか分からない、目に見えないエネルギーがその場所から流れ始める。

この作品に関わっている私達は、本当にとんでもない経験をさせてもらっているのかもしれない。

このHPのリニューアルを頑張ってくれているTakuさん&Co.にも本当に感謝です。
伝える場を作ってくれてありがとう。

他のアンサンブルっ!話そうぜっ♪ それぞれのペースで…

みなさま、長らくお待たせいたしました! 
見ての通りこのホームページもリニューアルされ、7月22日の公演の情報満載になりました!!ほとんどのコーナーがちょこっと、または大きく変わっています。お時間のある時にじっくり読んでくださいませ。

7月の公演は3月の公演の反省も含め、それこそリニューアルしました。

簡単に言ってしまうと…ストーリーも変わったよ!登場人物も変わったよ!曲も変わったよ!構成も変わったよ! …とまぁ、そんな感じです。「全部じゃん」なんて冷めた声で言わないでください(笑)。ミュージカルの「軸」となるテーマは変わっていません。正確に言うと、内容が「変わった」というより「深まった」という表現のほうがいいかもしれない(深まっているといいけど)。

何しろ7人だったメインキャラクターを5人に減らしたのですから。ひとりひとりの性格や生き方をより濃く描くため、7人に当てていたエネルギーを5人に集中させた、と言えばシャープになったイメージになります?5人の人間関係も濃くなり、やっと「他人」ではなくなったと思う。

あれもこれも、と欲張るのではなく、自分が本当に伝えたいストーリー(または伝えられるストーリー)に絞ることによって何かが見えてくる。Amyのことが分かり、NickやJunやKenが深まり、Joeyを知ることにより、自分が少しだけ見えてくる。

「このシーンを書いた時、私自身が混乱していたから、ほらね、シーンの意味が分からない」
「このセリフに何のエネルギーも感じられない。書いた時、全然集中してなかったでしょ」
「ミュージカルのテーマ見失った?Joeyが見えなくなったよ」など。

初公演はとにかく、お客様に見せられるものにするだけでひぃひぃ言っていた。私も、もちろん役者たちも。でもあの公演から二ヶ月経った今、何の進化もなければやっぱり困る。誰が困るって、私達が困るんだ。まだまだ満足するには早すぎる。生まれたての赤ちゃんをほったらかしにはできないように、この作品もやっぱり育てないといけない。

そんな気がする。
育てないと、私達が育たない。

たった二ヶ月ですが、Joeyたちも自分たちの成長にびっくりしていると思う。Amyも自分の過去と向き合い始めたし、Junも「優しさ」の分かる男になってきた。Nickなんて今頃、照れながら「Yukiさぁん、俺にこんなこと言わせるんですかぁ?」とか言ってそう。うん、言うんだよ。Kenでさえ、やっと私に話し始めた。待った甲斐があったよ。本当にあんたは。

MegとJ.J.の分まで頑張るからさ、って全員が親指立てて合図を送ってくれている。

彼らは皆さんに会える日を楽しみに待っています。
Yes、Kenも。

I swear.

2006.5.17 (水)

今日、オーディションを行った。ピーンと空気が張り詰めたスタジオで、それぞれが自分の踊る番を待っている。初めてこのオーディションを受ける子もいれば、3月公演のオーディションは落ちてしまって、でも諦めることなく二度目のチャレンジをしている子もいる。と同時に、トップクラスで何年も踊ってきたダンサーたちも、同じオーディションを受けている。

そう、このオーディションは数ヶ月前にも行った、S.T.A.R.のアンサンブルを決めるものである。S.T.A.R.を「学芸会」にしないため、常にベストメンバーがステージに立つ、という状況を作るためにこのオーディションは行われている。

プロへの道のりを考え始めたこの子達は、それでもまだまだ素人で、なかなか緊張感を保つことができない。それは全くの当たり前な話で、大人でお金をもらっているのに緊張感が保てない人でさえそこらじゅうに溢れている。保つ必要がない、と言われたらそうかもしれないが。ならば「大人」でも「プロ」でもない子供たち(年齢を見れば「子供」ではないけれど、他に何と呼べばいいんだろう…「若者」?ちょっと他人ぽいし、なんかいつも何かを叫んでそう)は、人が見ていなければやっぱりサボりたいし、誰かがスケジュールを決めないと自分からは動かない。まだ、動く理由をそこまで感じられない。

でもこのミュージカルの場合、お客様を巻き込む以上は緊張感のない団体をダラダラと見てもらうわけにはいかない。だからやっぱり必要なのだ。こういったオーディションを行うことが。実際、メインキャストのオーディションも先週行った。(それはまた別に書きますが。)

S.T.A.R.というミュージカルは「倉庫」に人がわいわい集まる設定の上に、とにかくダンスシーンが多い。アンサンブル無しでは、このミュージカルは成り立たない。それが分かるからこそ、アンサンブルにはステージの上での自分の存在を常に感じていてほしい。「自分なんてどうせその他大勢」だと思ってしまったらやる気もなくなるし、第一楽しくないでしょ。全く、全然。

誰もが本当は主役になりたいに決まっている。脇役よりは、やっぱり主役がいい。でもどんな場面でも「本物の主役」になるには時間がかかる。 …ねぇ、とある日。「主役」になる人ってやっぱり決まっているの?目立たない人は一生主役にはなれないの?ステージでの「主役」なんて期限が決まっているし、競争が激しいし、表面だけで本当はどんな人間かは分からないのに、それでもステージの「主役」に憧れるのはなぜ?大体「主役」って何よ。誰にとっての主役よ。 そんな疑問がたくさん私の中に生まれたのが、この物語を書き始めたきっかけ。

この物語は、「主役」というテーマをいくつもの視線から見つめ(ようとし)ている。「一瞬輝く主役」と、「人生の主役」の違い。答えのないことをどこまでも考えてしまう。このミュージカルに答えがないのは、私に何の答えもないから。

でも今日のオーディションに関しては、終わってすぐ、私の中にひとつ答えが見えた。このメンバーで私はどうしたいのか。オーディションのみんなの緊張と真剣、三日で覚えた振り付け、厳しいリハーサルが待っていることを知っているのに自ら飛び込んだそのGUTS。今日は全部買う。ひとりひとり、ステージに立ちたい理由は違う。でも、このミュージカルに出たい。それが伝わりすぎて、泣きそうになった。

「オーディションになってない」と言われるかもしれない。
「いや、絶対必要だった。」 今日は自信持って言える。

さっき紙を張り出した。
今日、オーディションを受けた全員、合格!!!!!
何の同情も義理もない。
S.T.A.R.のアンサンブル、24名。

みなさん、最強のアンサンブルを楽しみにしていてください。

Everybody! みなさん! S.T.A.R.の第二回公演が決定しました!!

このページを読んでくださっている方は前回で「なぜ書き直している?」と疑問に思われたかもしれませんが、それには理由があったのです。そう!実はこのため!(でも公演がなくても気になる部分は書き直していたけれど…夜ちゃんと眠りたいので(笑)。すいません、この完璧主義はそう簡単に変わりません…) 3月の初公演が終わり、皆さんのエネルギーを感じた瞬間から「次」のことは考えていましたが、人のエネルギーが生み出すものとはすごいですね。「二回目の公演」が実現となりました。

次回の公演は…カレンダーのチェックをお願いします! 7月22日、土曜日です。

えっ、どこで?!という声が聞こえてきそうですが、今回は我々の「ホームグラウンド」沖縄での公演となります。一足先にこの作品を観ていただいた沖縄の皆さん、内容も少し変わり、前より面白く(そして多少短く^^;)なっていると思いますので、新しく生まれ変わったSHOWにぜひ足を運んでください!

一日でも早く皆さんにお伝えしたかったので、今日はひとまず「決まったよ~!」という報告だけで失礼します!詳しくはまたこのHPでどんどん情報を流して行きたいと思いますので、よろしくお願いします♪


このコーナーを書くのは本当に久しぶりになってしまいました。ごめんなさい。でも手は止まってはいませんよ~。

今、「S.T.A.R.」の脚本を書き直している最中です。3月の公演から一ヶ月とちょっとが過ぎてようやく冷静に(?)見直せるようになり、脚本をシャープにしようと心を鬼にしてシーンやセリフを編集しています。

何がよくて何がよくなかったか。ちゃんと見極めて変えるところは変えないと、お客さんに伝わったところまで伝わらなくなってしまう。必ず前よりよくなると信じて。でも、公演する前より恐いのはなぜ…?

OK、集中。私は空港など人が溢れている場所ほど頭が冴えてくるので、先週のロスへの移動中はミュージカルのことばかり考えていました。空港の待ち時間で愛するVAIOを開き、カチカチ文字を打ち出すと止まらない…この瞬間に幸せを感じます。 

iPodをサントラに、映画並みにおもしろいドラマが目の前で繰り広げられる。空港での「再会する人たち」「別れを惜しむ人たち」は当たり前ですが、それ以外にも「別れた後の残されたほうの人」「言葉が分からなくてポツンとしている人」「ちっちゃい子とその親」の姿。誰が聞いている訳でもないのに、子供のチョコチョコした動きとそれについていけていない親の姿を見ると、実況したくなります。親って大変だなぁ、とつくづく思ったり。呑気にミュージカルのことなんて考えていられないだろうな、と。空港ほどドラマのつまっている場所はそうないですよね。

ということで、そうそう、ミュージカル。アメリカに帰る度、たくさんの材料を見つけ出しては、日本に持って帰る。本やDVDのように形のあるものもそうだけど、ほとんどはスーツケースではなく頭の中に詰めて持ち帰り。一週間でどれだけのものを詰め込めるか、という戦い(笑)。そのおかげで、ロスに20年住んでも気づかなかったことが今回たくさん見えた気がしました。面白いですね、目を開けばいろんなところにヒントが落ちている。

Joeyは本当はどんな女の子? Amyの過去に何があったの? Junは本当はどうしたいの? Nickの中には何がある? Kenは本当はどこまでみんなと分かり合えるの? MegとJ.J.の運命は…? あの曲、この曲、どこをどうする?

エンジンがかかっている間にどんどん書かなきゃ。手が止まらないことを願って。

みなさん、S.T.A.R.をこの先もよろしくお願いします☆☆☆


2006.5.9(火)

数日前にアップしたばかりの「BUZZ」(英語で「ざわめき」という意味です^^)のコーナー、見てくださいましたか?このHPを担当しているTAKU氏の心が騒ぐと、こういうことになります(笑)。最高☆ 感想を送ってくださった皆様。心からありがとうございます。

今日のテーマは、そのBUZZとちょっと関連しているかも…。

自分のパフォーマンスに責任を取る。自分の歌に、踊りに、演技に責任を取る。
「責任を取る」って、どういうこと?

S.T.A.R.の公演が終わり、CASTとCREWの顔を見ているといろいろな反応があっておもしろい。晴れた表情で新しい世界を迎え入れている人と、ひとつ大きな舞台が終わり、かえって目が不安そうな人。どんな表情をしていいかも分からない人も大勢いる。それぐらい、今回のS.T.A.R.は見事に我々をひっくり返してくれた。

実を言うと私も、公演の次の日の朝は、泣きながら目が覚めた。幸せで仕方がないはずなのに、Why? 説明できないような不安と心細さに襲われていたのだ。簡単に言ってしまえば「クリスマスの次の日」のようにぽかぁ~んと空っぽ。

この作品を信じていない自分がまだそこにはいた。「本当に面白かったのかな?」「直すところがありすぎるんじゃないの?」「みんなは演じていて楽しかったのかな」「もっと良くしなきゃ」 CASTとCREWのパフォーマンスには、ただ感謝と尊敬の気持ちでいっぱいだったが、自分には納得が行っていなかった。そして久しぶりのお休みの間、ひとりずーっとぼーっとしていた。

そして今、ひとつ分かったことがある。それは、自分のことしか考えてないから、終わってしまったら空っぽに感じてしまったのだと。来て下さった全ての人達がどう感じてくれたのか、CASTの心の中に何が起きたか、CREWが何を感じ始めているか、終わった後の会長やスタッフの頼もしい目、L.A.から観に来てくれた母と弟たちが目に溜めていた涙…それを全部無視して私は勝手に、空っぽに感じてしまっていた。

…申し訳ない。
自分で作ってしまった作品に対しての「責任」を全く感じていなかったのだ。

そして何日か経ち、CASTとCREWと顔を合わせた。リハではないところで久しぶりにみんなと向き合うのは少し恥ずかしい。そんな彼らの顔も「突然こんなに時間ができてどうしていいか分からない」と戸惑っているように見える。レッスンにもリハーサルにも追われない毎日をどう過ごせばいいのか…?ここで普通の子に戻るか、「役者」「ステージを作る人間」として世界を見つめ始めるか。実はこの瞬間から、次の舞台への道のりはスタートする。彼らにとって次の舞台があるかないかも、言ってみればここから。

今回のS.T.A.R.の公演で驚いたのは、観に来て下さったNon-Japaneseの方々の反応。日本語を話さないため、STORYが全部日本語なのはしんどいだろうなぁ。…我々に字幕を流す機械など設置できるわけがなくて…。 

でも、心配するだけ無駄だった。終わってからの反応を聞くと、日本語が分からなくても伝わったという事実があらゆる方面から聞こえてきた。スタッフのBRYANに、あるアメリカ人の女性は、“I understood everything. There wasn’t anything I couldn’t follow.”  全部理解できた、ついていけないところはどこもなかったよ、と涙ながらに伝えてくれた。なぜ言葉が分からないミュージカルを3時間も飽きずに観ていられるのだろう? そして娘さんはと言えば、完璧にKOされていたと言う(笑)。心の底からINSPIREされ、その興奮を抑えきれない様子だったとBRYANは言っていた。

そしてそのアメリカ人の女の子は早速次の日、通っているハイスクール(沖縄の基地内のアメリカンハイスクール)の友達にS.T.A.R.のことを話しまくったらしい。全員もちろん、アメリカ人。日本語が話せない。でも絶対見せたい、見せたい! “Bryan, WHEN is the next show?!” Bryan、次はいつやるのっ?!!と顔を合わせる度に聞いてくるらしく(笑)、その学校のDRAMA(演劇)の先生もチケットの問い合わせをしてきていると言う。彼女は、母国から遠く離れたこの沖縄という場所で、ひょんなきっかけから観ることになった「S.T.A.R.」という小さなミュージカルに、とてつもない衝撃を受けてしまったのだ。

That’s so awesome. I’d never have believed it.  …心配してたけれど。 S.T.A.R.は日本語が通じなくても、分かるのだ!その理由は、あの曲にある。S.T.A.R.で流れる一曲一曲の英語の歌詞は、実は全て、ストーリーと繋がっている。雰囲気だけで選ばれている曲はひとつもない。 If you listen to the lyrics of each song, you can follow and understand what the characters are all going through. Their emotions, their yearnings, their dreams. 歌詞の意味を全て理解すれば、そしてCASTの動きと表情をじーっと見ていれば、言葉の壁は楽に越えられるのだ。今回ひとつ、大きな勉強をした。

やっぱり自分の心の思う通りに作ってみよう。本当は、アメリカしか知らない私が日本人のお客様の心を掴むことのほうがIMPOSSIBLE(不可能)に近いはずだ。脚本を書くときも、実はそこに一番頭を抱えていた。自分の感覚があまりにも、日本人とは違うのではないか、と。

私は外見は日本人だけれど、実は言葉も、育った環境も、笑いのつぼも、考え方も違う。日本のことは、分かることより分からないことのほうが多い。

でも、今回分かった小さな秘密…感じることは、そう変わらない。

だからやっぱり作品作りには、もう少し責任を持たなければ。
You never know who is in the audience having their life changed.
お客様の心に何が起きているかは、分からないから。
You just never know.
本当に本当に、分からない。

April 10,2006

皆様にどう感謝の気持ちを伝えればいいのか…ここに来て言葉がなかなか見つかりません。

「S.T.A.R.」の初公演を終えて三日が経った今、ようやく頭の整理が始まっているのですが、それでも辺りの風景を映像のようにただぼーっと見ている自分がいます。テレビをつけても音楽を聴いても雑誌や本を開いてみても、その刺激に対応ができないので(笑)、今は頭をEMPTYにすることが第一かな、と思って全部消しています。

このHPでも早くMessageを書きたかったのですが、どこから書いていいか分からない…。でも夢から覚める前に書いちゃおうっと☆

本番前の舞台裏。スタンバイしているCastとCrewひとりひとりの手を握って回った。中には手が震えている子もいたけれど、みんなぎゅうぅぅぅぅっっと手を握り締めてくれて、目で「やります!」と伝えてくれた。泣きそうになっている子には「泣くのはまだ早いでしょ~!」と笑いながら、でも本当は私も泣きそうだった。

「本当に今までよく頑張った」と言うにはあまりにも短かった本番への道。たった3ヶ月では、演技もチームワークも作品そのものも、自分たちの100%満足できるものにはなかなかできない。でも3ヶ月しかなかったからこそ、みんなは出してくれたんだと思う。「バカ力」を。人間は追い詰められたらこんなエネルギーを出すんだ。それを感じたから、なんだか涙が出そうだった。

CastとCrewひとりひとりが何を背負って、誰のためにあの力を出せたかは私には分からない。自分たちでも分かっていないかも。…まだ。でも、確かに出してくれた。そんな彼らを、私は心から誇りに思う。

トップでステージに出て行ったTAKESHI。今まで何十回、何百回とステージに立ってきたTAKESHIの表情がNICKに変わった瞬間、他のCastはステージ袖で飛び跳ね始めた。爆発するまで5,4,3,2。。。1!! みんなが飛び出していくあの瞬間は毎回、鳥肌が立つ。

そして私も照明さんへの連絡を漏らさないよう、一秒でも遅れないようにとSHOWの間中、気が気ではなかった。今回「作家」も初めてなら「演出」も初めて。「監督」も初めてなら舞台裏で指示を出すのも全部初めて。SHOW中にミスが起きれば舞台裏の責任者は私なんだ、という事実にその時初めて気がついた。気づくの遅いんですが…。

でも本番中、スタッフさんとの連絡もばっちりで、ヘアメイクやSetチームもシャープに動いてくれ、SHOWは何とかフィナーレまで進んでいった。SHOWって一度始まってしまうと、もう速い、速い。みんな言うけれど、本当にいつの間にかフィナーレなんですよね。今回も例外ではなかった。

そして最後の最後に幕が下りた瞬間の舞台裏と言ったら…。(すいません、客席まで聞こえていましたよね)。 この舞台が最初で最後の舞台となりドリプラを卒業していくメンバーをはじめ、CastとCrewの誰もがその瞬間は感情の波に襲われていた。今回のプロセスで苦労した子ほど、言葉も出ないほどボロボロに泣いていた。

その姿に「次のみんな」が見えたよ。

みんなへ。本当にお疲れ様でした。…疲れたね~(笑)。でもこんな疲れ方ができるってやっぱり幸せだね。数ヶ月前にリハーサルが始まる時、私がみんなに言ったこと覚えてる?「みんな私のこと嫌いになるよ」って。その時のみんなは「えっ、何言ってんですか、Yukiさん。そんなことあり得ないですよ~!」なんて笑っていたけれど、実際リハが厳しくなるにつれ、私も「優しい校長」だけではいられないことを知り、SHOWのこだわりを貫くため、意味のあるものに何とかするためにどんどん厳しくなり…みんなとの距離は開き、役が変わったりなくなったりする度、「私はディレクターには向いてない」と泣きたかったけれど(ごめん、実際泣いていたけど)、でもこれを私がやらなければ私も変われない。そんなテーマが今回は舞い降りてきた。

学校での「校長」の顔とミュージカルでの「座長(?)」の顔。愛されるvs恐れられる。どっちがいいかと言ったら、誰でも愛されたいに決まっている。私はとにかくそう。今回だけではふたつの顔をやっぱり区別できず、そこのバランスは結局取れなかった。当たり前だけど。だから、これから。やっと始まったかな、私も。ってそれが本音。

この両方の顔を持ち、常に支えてくれているマキノ会長。心から、ありがとうございます。今回のSHOWを実現してくれた全ての人(ひとり残らず)、心の支えになってくれたDPスタッフ、チケットをすごいエネルギーで売ってくれた生徒たち、素直にこのプロセスを受け止めようと頑張ってくれたドリプラ生全員、遠いところからお越しいただいた皆様…。足りない、足りない、足りない!!全然足りないのですが、本当にありがとうございます。

そしてみんながSHOW後に伝えてくれた「ありがとう!!(泣)」に、将来も未来も全部詰まっているんだと感じた今…これからがすごく楽しみじゃない?

The Show Must Go On.
Showはどんな状況でも続けなければ。ね。
観に来てくださる人がいる限り。

To Everybody… 今回は心から、ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!!

P.S. まだまだ伝えたいことは多々あるので、このコーナーもしばらく続きます♪

2006.3.29(水)

 3月13日(up*書いた日ではありません

チョコとコーヒー。 Chocolate and Coffee.

普段は両方ともあまり口にしない私だが、今はこのふたつがなくてはやっていけない。脳や体の中でどういう働きをしてくれているか分からないが、何時間も続くリハーサルの合間に、どうしても欲しくなるのがこのふたつ。普段口にしないものに突然、興味が湧いてしまう今…。不思議なことがたくさん起きている。

昨日、今日と朝から晩まで続くリハーサルの中で、私は目の前で出来上がっていくシーンを見ながら泣いていた。笑いながら、泣いていた。会長も。泣きながら、笑っていた。

フィナーレのシーンを今日、初めてキャストと作った。キャストの演技に涙を溜めながら「でもこれはこうして、ああして」と細かく直しを入れる。そしてキャストがそのイメージを再現してくれると、それを見てまた涙が出てくる。昨日はあるシーンを演じ終わり、「OK!」の声がかかったら、そのシーンを演じたキャストから拍手が沸いた。緊張の糸が一瞬で喜びへと変わる瞬間。もちろん演出側も怒って怒鳴った分だけ、拍手と涙が出てくる。

これは一体何だろう?自分で書いた作品のはずなのに、形になってみるとびっくりしてしまうのだ。「えっ、このシーン…感動…」なんて。書いた本人が出来上がったシーンに感動して何してんだよ!と気づく。そして笑いたくなる。あまりに意味が分からなくて。会長が「これ、おまえが書いたんだぞ」と言うと、私は「…はぁ…そうです…よね…」と間の抜けた返事。どれだけ素人なんだ、って話。

本を書いているときは手が勝手に動き、キャラクターたちが動いてくれる。だから実は、書いている最中はあまり深く考えていなかったりする。ただただ手が止まるまで書き続ける。止まったら…また動き出すまではひたすら待つ。部屋を片付けたりいろいろと気を紛らわせながら、待つ。

だから今日みたいに初めて作品が「見えてくる」と、ひぇ~ってどこか丘のほうに走り出したくなる。

作品というものは絶対にひとりでは作れない。脚本がそこにあっても、さらに感性の鋭いアドバイザー。感性のシャープなアクターたち。感性溢れるスタッフ。そして、感性の磨かれた客…が揃って初めて「いい作品」が生まれる。ひとつの種から繋がって広がって花が咲き、それを見て声を上げてくれる人がいて初めて作品は成り立つのだ。
世界は不思議にできている。

その謎が解けるまで、しばらくはお世話になると思う。 
コーヒーとチョコ。

また明日っ!
2006.3.12(日)

 3月9日(up*書いた日ではありません
一ヶ月前にこのミュージカルの製作を始めるとき、私はこのプロセスをドキュメントできたらおもしろいな~、と考えていた。それをみなさんにお届けできれば、なんて。

…甘かった。
全く甘すぎた。

この一ヶ月で私は笑いたくなるほど(でも笑えない(泣))自分の甘さを思い知った。まずぶつかったのは、脚本を書き上げること。「悩んでないで書けばいいじゃん」の一言で終わると言えば終わる。書けなくなっている私はただのバカなのか。「恐怖」と言えばかっこいいが、ただの「逃げ」かもしれない。

本番まで3週間というタイムリミットにビビり、キャストとのコミュニケーションに悩み、「ストーリー」と「現実」の間を彷徨い、表現したい「自分」が見えなくなり、「校長」という仕事とのバランスに欠け、自分の能力を疑い、ついに脚本を書く手が止まってしまった。涙も出てこなくなった。でもボーっとしている暇があったら「書け!」という話だ。

でも私はそんなに強い人間じゃない。
数日前、私の口からある言葉がこぼれてしまった。
「…助けてください」。
I didn’t mean to say it. 言うつもりはなかった。

誰か、助けてください。マキノ会長、助けてください。キャスト、助けてよ。何を考えているか、伝えてよ…。私は超能力者じゃない。話してくれないと分からない…。

助けてもらってできることではないのは分かっている。でも、でも、でも。「でも」ばかり出てくる。

会長はいつものように言った。「Yukiが書きたいように…他の誰のためでもなくYukiが書きたいように書けよ。じゃないとおまえが一番後悔するだろ」と。そのときは「書きたいことが分からないから助けてほしいのに…」とそのまま丸くなって消えてしまいそうだったけれど…今は分かる。昨日、ACT TWOを書き終えたから、今なら分かる。

本番まで17日。キャストが泣いて表現した。セットも毎日作られていく。会場の席は埋められていく。学校全体で作っているんだ、これは。私ひとりの問題じゃない。何故なら、皆さんが観に来てくださるのだから。

明日はドリプラの「スポーツマッチ」。久しぶりに今みんなは、リハーサルではなくスポーツの練習に出ています。いい空気を思い切り吸ってきてね。 …帰ってきたら、またリハが待ってるから(笑)!

読んでくれてありがとう☆


 3月1日(up)
みなさん、ここでは初めまして、ですね。村井優紀と申します。
Nice to meet you. Please call me Yuki♪ 

早速ですが今日、とっても感動しました。午前11時の「S.T.A.R.」チケット予約開始と同時に、事務局の電話が一気に鳴り出したんです☆ 現在はこのHP以外にミュージカルの情報を出していないので、この反応には本当に驚きました。まだどんなミュージカルになるかも分からないのに、チャンスを下さって心から THANK YOUです♪ 「金返せ~!!」ということにならないように、緊張感に包まれたスタジオ、教室、廊下の隅っこでは一人残らず歌い、踊りまくりです。

今も目の前のスタジオでリハーサルをやっているけれど、これが終わったら次のリハ、それと入れ替わりにそのまた次のリハ…と立て続けにキャストメンバーが鏡の前に立つ。

「S.T.A.R. 初公演への道」は作品そのものよりドラマチック。そこらじゅうにドラマは転がっている…これ本当。このページではこのミュージカルのメイキングや裏話など、感じるままに書いていこうと思っていますが、まぁ独り言だと思って聞き(読み?)流してください。^^

いつから私はミュージカルを書こうなんて大それた発想をするようになったのだろうか。ロサンゼルスで育ち、子供の頃からミュージカルには触れていたものの、まさか自分がこれを仕事にできるなんて。しかもこんなキャスト、クルー(スタッフのことです)に囲まれて夢を現実に出来る。あの頃のSHYな女の子に言ってあげたい。「大丈夫だよ、このまま続けていけば、必ず先には何か信じられないものがあるから」って。

だって「脚本家」「作家」って、天才みたいな人がなるものでしょ?私みたいな普通な人間がなれるものだとはどうしても思えない。今でも。何の実績も自信もなく、バカみたいに理想や夢ばかり追っているから、すぐ悩む。「大丈夫かな~」と自分を疑いだしてしまう。

でも今回だけは自分ひとりの問題ではない。みんなをもう巻き込んでしまった。始まってるんだ。

だから、忘れないで。
ステージに立つのが恐かったあの小さな女の子を。
箕輪有花子
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